なんの予備知識もなく、プエブラ滞在中に思い立ち出かけた「国際バロック美術館」。帰国後、何の気になしに読んだ Casa BRUTAS 特別編集の「世界のベストミュージアム」に、こちらの美術館が載っていました。
そこから、ひっかかっていたことが解明されてすっきり ^^(個人的な発見で、全くおもしろくもなんともないことです)。
美術館と教会と
国際バロック美術館
Museo Internacional del Barroco
プエブラのセントロからタクシーで20分ほど。
いきなりのモダンな建物に、一瞬プエブラにいるのを忘れました。
光の差し込む広々とした空間の館内は、常設展示が7つ、期間展示が2つにわかれており、開放的な空間で、バロックを体験できるような造りになっています。
単なる美術品の展示ではなく、ショートムービーてきなものの上映、タッチパネルなどを用いたデジタル解説、プロジェクトマッピングなど、展示の仕方も多様であり、子供達でも十分楽しめる美術館です。
ひっかかっていたこと
館内のいろんな場所で、差し込む光を感じました。これはバロック時代の明暗からきてるのかな?なんて思ったり。
で、こちら↓なにか感じるかたいらっしゃいますか?
冒頭のひっかかっていたこととは↑この壁、というか建築?のこと。
私、予備知識なしに何も知らずにこの美術館を楽しんでいました。そして館内のこの場所を見上げた時、なんか見たことあるな~、何かに似てるなって、その何かを思い出せないまま写真に収めました。
で、日本に帰ってきて、たまたま Casa BRUTAS の特別編集、世界のベストミュージアムを読んでたら、この美術館が紹介されていたんですね。
で、ここは有名な建築家、伊藤豊雄さんの設計だったということを知りました、HPにもしっかりのってました(知りませんでした)。
ここで、おわかりのかたがいらっしゃるかも、そう、銀座ミキモトビルです!もうしょっちゅう見ていたよ~というか視界に入り込んでいたビル。これを知ったとき、なるほどーひっかかるよね!とモヤモヤが晴れてスッキリ、ひとり喜びました。
バロックって
バロックとは16世紀イタリアから始まった、彫刻、絵画、文学、建築、音楽の芸術様式ですね。イタリアからヨーロッパ諸国へ広まったその様式バロックは、スペイン人のエルナン・コルテスがメキシコへ侵攻し、その後300年続く植民地支配の中でメキシコにも持ち込まれました。
植民地支配を安定させるため、スペイン人は先住民に対してキリスト教を布教する目的で教会を建設します。ですが、先住民の手で造られた教会はヨーロッパのそれとは違う独自のものになっていくのですね。
ウルトラバロック(写真家の小野一郎さんがつけられた造語、ぴったりですね)とも呼ばれるメキシコの教会。メキシコを旅して教会などを訪れると、説明されなくても、ん?これはヨーロッパとはちがうな、ってわかる。
私はヨーロッパのバロックに触れたのが先だったので、メキシコのバロックに初めて触れたときすごく興味を持ちました。スペイン人が持ち込んだので、イスラム教の影響もみられるのかな、とか、どのあたりに先住民の人達の文化や美意識などがあらわれているんだろうとかね。
プエブラのバロックは
そして、プエブラにはこんな素晴らしい場所がありますよね。
El templo conventual de Santo Domingo de Guzmán
その地味~な外観からは想像もつかない、内部の豪華絢爛装飾のプエブラ・サントドミンゴ教会。プエブラに来たら絶対訪れる観光スポットですよね。
私の残念な写真からは、その美しさが想像できないかもしれませんが、メキシコ各地でさんざん教会を見てきたあとでも、うわっと息をのむ美しさでした。
特に教会の奥にある、ロサリオ礼拝堂(Capilla del Rosario)の、そこから放たれる眩い光はただのひかりではないです。神秘的というか超越的な世界へ情動的に導くという、バロック美術の本質を感じるようでした。
φ(..)メモメモ
- 開館時間:10:00~19:00 月曜日休み。
- 入場料:80ペソ 日曜日フリー
- タクシーで約20分くらい、80ペソでした。
- ここを訪れて、バロックとは?って気になりだしたらバロック美術館をおすすめします。しかしながら、興味のないかたにとっては、全くもってつまらない場所になってしまう可能性大、のためおすすめしません。